【開催報告】環境学習講座「持続可能なジビエ事業から学ぶ、野生鳥獣との共生と自然資源の有効利用 ~地域協働で挑戦する大槌ジビエソーシャルプロジェクトを事例に~」

府中かんきょう塾2024第6回ではプラッツ館長の林丈雄氏を講師としてお招きし、表題の講座を行いました。近頃、府中市内を含め市街地に出没する野生動物のニュースが増えていることから、社会的な関心が高まっているテーマでもあり、受講生からの質問もテーマの要点をついたものが多く、講師の説明もより熱を帯びていく様子が講座全体を通してみられました。


冒頭で東京都・府中市を含む野生鳥獣を取り巻く問題と対応に係る制度についても触れていただいた後、増えすぎたシカによる農業被害の解決策の一例として「大槌ジビエソーシャルプロジェクト」の取組みについて解説いただきました。
駆除した生き物をただ処分するのではなく、食べ物や工芸品などとして活かす。ただ活かすのではなく、町の財産としての価値を高めていく。価値を次世代に引き継ぎ、持続可能な取組みを目指す。これらを実現するための数年間・数十回に亘る勉強会、視察、意見交換などの様子が丁寧に語られました。官・民問わず様々な立場の当事者が協働するために、利害を調整するコーディネーターが不可欠であるということも改めて強調していたことが印象的でした。
プロジェクトは一つの成功事例ではあるものの、日本全体としてはジビエ事業の厳しい現状があることから、モデルケースとして波及させていくことを目指して取組みを広げていることが最後に語られました。
講師への質問などから、受講者それぞれが『命の活用、人間のエゴ』『共生社会とは何か』『社会事業と産業の関係』など様々な角度から講座の内容を消化しようと試みている様子が見られました。

★★★募集記事★★★

日時:令和6年12月21日(土) 14:00~16:00(開場13:30)

会場:市民活動センタープラッツ第2会議室(府中駅南口ル・シーニュ6階)

対象:市民、市内在勤・在学の方

費用:無料